AI関連情報が一番簡潔にまとめっているオススメ本

日本人にとってAIの知識が英語の語彙力よりも大切な時代

夏休みのオーストラリア旅行中にパロアルトインサイトCEO石角さんの「いまこそ知りたいAIビジネス」を読んだ。

具体的な事例の紹介を通してAIが何か、どういう考え方でこれを捉えるべきか、どう使われているのか、どうすると失敗しうるか、がわかりやすまとめられている。

この本の主題として理解したのは、
メディアを通した表面的な「最先端のオールマイティな凄いものとしてのAI」を、ブラックボックスのままビジネス現場で議論してしまう事が危ないよ、というメッセージ。

これは今までにもたくさん似た例があり、前職で2017年に携わっていた「VR」、その前の2010年頃良く商談に出てきた「ビッグデータ」でも同じような現象が起こっていた。
どの時代もそれらは

技術推しの商品化(わかりやすくポップに見せる)×パッケージ化(課題ありきではなくプロダクトありきで価格を設定して売る)

し結局は具体的な課題の掘り下げと商品カスタマイズで時間と労力がかかる。そんな例を自身の経験を含めたくさん見てきた。

AIを知った上でどんな事が考えられそうか

この本を通して今からAIを使える人材として、自分の過去の経験を活用して何が出来るか考えるきっかけが出来た。

例えば旅行者やイベント体験者の現場での感覚は少なくともAIで置き換えられない領域になる。

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昨日までいたSydneyとMelbourne旅行を通して感じたのは、UBER Poolや公共Tramなどを活用した人の移動と、Airbnbやtwitterを通した情報収集のためのコミュニケーションコストは今後さらに大幅に下がっていくという事。

そこでよりバリエーションに富んだ多くの体験機会が世界中に創出されていく。
その時に旅行をする上での必要作業はある程度AIで完結させ、代わりに出来た時間を五感で感じる体験に割車事ができる。

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例えば自分の興味に沿ったイベント参加の計画やMapを使った目的地までの最適な経路設計はAIの提案で済ませ、メルボルンの川沿いをアーモンドラテを片手に散歩する気持ち良さ、夜バーでスパークリングワインを飲みながら流れているラテンハウスの心地よさを感じている状態などはデータ化してAIに覚えさせる動きが出来るかもしれない。それがさらにその後の提案要素のデータになるはず。

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本書の最後は今後の未来についての話が書かれているが、石角さんがお母さんとしてAIを活用したワークライフインテグレーションを説明する部分が説得力があり面白かった。