日本文化をテーマにイベントを開催した本当の理由

オレは良く遊びイベントを企画する。週末は最低でも5人は直接会って、1日20人ぐらいとオンラインでメッセージしながら、週に述べ60人ぐらいと遊びについての会話をする。この人数はサクサク次の遊びを生み出すための程よい数だ。オレ自身あらゆる分野での発見が絶えないから面白い。

一方、普段会わない多種多様な価値観を持つ人たちと話すので、それらが全て楽しいわけでもない。こちらから投げたボールが無視される時もあるし、既読無視もたくさんある。気を使って会話しないと相手に不快な思いをさせるかも、みたいな状況が多いのも事実。だから正直楽しさと比例して疲れも相当出てくる。

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そんな中一つ確かだと思うのは、ヒトって実際会ってみないと中身とかわかんないじゃん、という事。facebookで自己アピールのうまい下手と、リアル世界のそれとは大きく違う。だから他人の価値観をウェブ情報だけで決めつけるのではなく、直接会話しなければ何を本当に良い、悪いと思っているのかを共有できない。イベント開催の価値はそこにある。

 

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だからこそ人と人が直接会って会話をする事にすごく大きな意味を感じている。例えそれが5分であろうと、朝まで飲み明かす場面であろうと。二言三言だけしか話せない場合は次に会って発展できそうな話題を振って別れる事にしている。

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この前の日曜日に中目黒のPanof n Studioを貸して頂いて人生初の入場無料イベントを開催してみた。ここに出ている写真が全部その時の写真。最近一緒に遊ぶ事が多いカメラマンのエイゾーと、写真展示をしてくれたヤギーの写真。

 

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今回はコンセプトを「日本文化の再発見」という事でやってみた。お茶体験や落語と竹取物語の読み聞かせパフォーマンス、創作ボディペイントや和風のフラワーコサージュワークショップを実施。あとはテーマごとにスピーカーが居酒屋雑談スタイルで話を展開していくInteractive Talk Tableを設置した。

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実はイベントが終わるまで誰にも話さなかった、日本文化を今回のテーマにした理由が一つある。

自分が日本人である以上、自分が生まれた土地、家族、環境や社会について知らないと遊び、というか人として深みが出ない。外国ではただのダサいバカとして扱われる。そういう意味で時代や期間がどうであれ、日本人が築きあげてきた文化を知る事が「今の文化と人」を強くする一つの方法だと考えている。日本建築からギャルファッションまで、それらは全てある人々が長い時間をかけて洗練して磨き上げてきたものだ。だからこそ、それらを知っている前提で新しいものを作れるかどうかで、生み出すプロダクトやサービスや概念や街や国の強さが変わってくる。逆に何かの文化を上っ面だけ模倣しただけのものは本当にダサい。

長い年月をかけて築き上げられた文化について、それらの知識のある人たちと会話をする事が結果的にカッコ良い文化を生むはずだと考えている。そう思った経緯の発端でもある、ごく普通のダサい日本人の典型例がオレ自身だ。

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今回は出演側と遊びに来場してくれそうな人と会話をしていく中でかなり勉強をさせてもらった。そして少なくともオレが主催するイベントはそういった知識の交換が少しでも多く発生しなければ意味がないと考えている。ナントカっぽい盛り上がるナントカにみんなで集まってお酒飲んで騒ごー!というのはもうこの大都会にありふれているので。豊かな国JAPANにはお金をある程度使える人が多いので、お金を払って頭を使わなくても遊べる人が多い。でもそうすると、どんどん文化の濃度が薄まる一方だとすごく感じる。だから所謂クリエーターとか、時には尖った表現者と触れ合ったり、魅力的な深い知識を持つ人と出会える空間には価値があると信じている。

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行動科学によれば、まず“聞いた”だけの知識というのは定着率が15%程度しかない。
“見た”知識は若干定着率が増えて20%、
学んだ知識について“話し合う”と40%、
実際に“経験する”となんと80%、
人に教えることによって知識の定着率は実に90%に到達する。

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