商材のスペックよりもシンプルに良さげかどうかが大事な時代の考え方。
自分の社会人生活の中でいま一番デカイ変化が起きていると感じる。世の中の企業の魅せ方が大きく変わってきた。いろんな業種で企業が目先のカネを作るだけではなく、本当の意味でのファンを作る方向にシフトしている。そしてちょー分かり易くスマートに自己アピールしようとしている。たぶんその理由はインターネットの発達とそれに伴い「ソーシャル」なサービスやツールが人と人の会話の基盤になっているという点。
いまマーケティングを考える際にBtoBとBtoCの境目が少しずつなくなってきている。個人的にはBtoBtoCtoBtoCみたいなエコシステム全体を考えるべき時代になっているんじゃないかと思っている。そうなると何を売るにせよ、売り手のカネ儲けの発想だけではなく、買い手が単純に「うわーおもしれー」とか「すげー!」となる面白くて解りやすい見せ方を工夫する動きが強くなる。
例えば特にここ最近SAP、OracleとかVMwareをはじめITの世界で一般消費者が直接触れない商材を販売する大企業は、便利でかつ難しいソリューションを極力simpleに見せようとしている。
[youtube https://www.youtube.com/watch?v=_knQzTfNUgo]
さらに言うと自分達の魅力をうまく世の中に伝えるためにGoogleやFacebook、Yahoo、Adobe、Dropbox、LinkedInなどの大企業はデザイナーが創設した企業を買収する時代になってきている。オレが尊敬するジョン・マエダ氏のsimplicityの時代が広く認知されてきた!
感度の良い企業ほどこの大きな変化の中ではコアコンセプトがキーになってくる事を理解している。つまり企業が考えるべきなのは今すぐ売り上げをどう生み出すかではなく、「今後世の中に何が必要とされるか」を突き詰めて考えていける人たちが成功する世界になってきた。Googleとかは昔からそうなんだけど、その考え方が世の中のいろんな会社に普及してきている。
戦争の後みたいなモノが極端に不足している時(超過需要の状況)でない限り、目の前の課題解決がそのまま爆発的な売り上げを作る事は考えづらい。だから今賢い企業から徐々にちょっと立ち止まってもっと問題の上流に遡る必要性が認知されてきたように思う。「そもそもなんでコレやるんだっけ?」を徹底的に分析しないと、小手先のごまかしビジネスはソーシャルな世界で叩かれて廃れていく。
売れ筋の曲だけかける上っ面のペラッペラなDJが叩かれて死んでいくのと似てる気がする。