DJを通して見つけた３つの考え方
9年前に17歳で初めて人前でDJをした時以来、この遊びがなんとなくしっくりくると思い始め今に至る。2012年12月29日Arizではそんな事を考えながらDJをした。
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DJって何か難しそうとか、カッコいいとか、いろいろ良く人に言われる。もちろん難しそうな事をカッコ良くやる（カッコいいかどうかは人それぞれだけど）ためには相当色々考えてトライ＆エラーを繰り返して来た。正直今でもオレはDJマジ下手くそだし、これで生計立ててる人達からしたら「9年間もやっててそれ？」って感じになるだろうけど、オレはDJを通して自分の生き方の大事な軸を見つけ出せたから得たものは本当に凄く大きい。その考え方は大きく分けてみたところ３つになる。
１ 物事を深く知ろうとする意識
まず当たり前だけどオレは自分で流す曲について色々知ろうとする。そのアーティスト、経歴、関連アーティスト、使われる楽器、歌詞の内容、曲の展開、ブレイクのタイミング（間奏）、BPM、リリース時期など。知識が増えると曲への愛着みたいなものも出て来るし、他の曲との相性もうまく見つけ出せる。一曲一曲の情報を頭に叩き込んでおくと、DJプレイ中ココだ！という時に頭のデータベースからポンと「この曲を流せ」という指令が出て来る。この瞬間は凄く気持ちいい。
物事を深く知ろうとする意識はDJの曲だけじゃなく、付き合う友達、作るご飯の食材、何かの記念日のために選ぶ店、自分で買う服、仕事で売る商材、いろんな場面で同じ様に必要だと思う。逆にださいDJは曲を知らないし、使い捨て同然の安いアクセサリーを頻繁に買う女の子は可愛くないし、ビジネスシーンで商材の知識がない営業の言う事は信じる事ができない。
カッコいいDJは大概、ファッションとか映画とか食べ物とかのコダワリもあったりする。たぶん自分は何が好きなのかを見極める感性が磨かれるからなんだと思う。
２ 時空間をデザインする方法
東洋人は心理学的に物事の全体を俯瞰する能力が高い。一方西洋人はある点に集中する傾向があるらしい。さらに東洋の中でも日本人は特に空気を読もうとする人種だからね。だから日本人は心理学的に世界で一番DJに向いている民族なのだ！！
場の空間をデザインするという意味では、DJは時空間を作って行く必要がある。ブースから見えるその場の「今」を見て「数秒後の未来」を想像して作らなければいけない。だからオレは極力選曲しながらフロアのいろんな所を見て、数秒後の未来を想像するための材料を集めまくる。まずフロアを見渡してチェックするのは身内のゲストがいる場所と彼らがどんな状態か。だいたいオレはブチ上がる火付け役の友達を呼ぶ。そして彼らが花火に点火できる準備ができていないといけない。トイレとか行ってたらぶち上げの曲はとりあえずお預けで数分後に帰って来てからかけるとかする。
その場にいる人とどのタイミングでどうコミュニケーションをとれば、その後全体としての空気感がどうなるかを考える癖がついた。これは飲み会とか会議とかいろんな場で活かせると思っている。自分の目に映る現状を見て近い未来を想像して自分の理想型にデザインしていく感覚は、DJをやっていなかったら確実に身に付いていないと思う。
３ 人を巻き込む考え方
DJはとにかく多くの人を動かす能力がないとやる意味がないと考えている。フロアに人がいないとただの自己満DJになるから。これはキャリアの暦とかテクニックとか全く関係なくDJ全員に言える事だ。経験が浅いDJは自分で人を呼び、ベテランは自身のプレイで自然と集客力を発揮しなければならない。どっちかしかないよねたぶん。
最初に記述した通り、曲と同じで自分が出演するパーティについてもいろいろと知る事が大事で、そうすると巻き込める人のスコープが広がると思う。要はそのパーティのセールスポイントは何なの？ってのを知る必要がある。「オレDJするから来るっしょ？」だけで集客出来ちゃうケースもあるけど、自分のDJを知らない新しい層の人達を呼びたい時は、彼らが何を望むかを考える必要がある。
今はこの集客の感覚をDJ以外でも意識している。ただの食事の誘いとか、パーティ企画運営メンバーのスカウトとか。いろんな所でオレは「友哉と一緒にいると何か良い事がある！」と思ってもらえるためには何が必要か？をホントに常に考えてる。昔はこれで結構疲れたけど今は結構慣れて来た。
そんな考え方を実行して検証し続けて行くために、これからもいろいろ空間を作っていこうと思う！
最後に年明けのパーティのご紹介。前にJICOOでやった船上パーティRhythm side Marinaの続き、船の次は飛行機で音楽の世界旅行をしようと思う。
これから様々な場所で大切な友達に最適な形でお誘いしていっちゃうよー。