チェックしておきたいデンマークのデザインの仕組み
日本人からみた時のデンマークの価値観がすごく新鮮に感じた。
自分にとっての最適な働き方というか、生き方ってどんな形だろう?と毎日の様に考えている中で、
その答えがここにあるのかも、と少し感じる事ができたイベントに先日参加してきた。
デンマークは国として人間の生き方をデザインしている
デンマークの何が良いって、如何に自分の領土を広げるか、市場シェアを奪いに行くか、利益を最大化させるか、という東京やシリコンバレー的な発想が社会の根本ではないところ。この国は幸福度ランキングトップ3に入り、税金が高く教育費などが無償の国だ。
「人間として生きて行くときにそもそも必要な考え方」を幼少期から教育プログラムに入れていて、それがスタートアップや国のインフラに現れている。
少なくとも先日のイベントではそう理解した。
コワーキング&シェアオフィスのFUSION_N という会場と、WORK MILL with Forbes JAPAN ISSUE 02 コラボレーションイベント。
こんなイベント詳細文に惹かれて参加して正解だった。
■こんな方を対象としたイベントです
・オルタナティブな働き方、学び方、生き方について模索している方
・表面的な働き方改革ではなく、幸せに働く事について追求している方(そのための学び方も含めて)
・アメリカ式の成功モデルとは違う、日本人と相性が良さそうなデンマークのワークスタイル、ライフスタイルを知りたい方
・過去の物差しにとらわれず、主体性を持って生きていきたい方
このような国ができた歴史的背景が面白い。
デンマークはかつて北欧の領土を19世紀初頭に失った際に、資源がなくなったため人が生み出す事のできる知的財産の重要性に期待するようになった。
とWORKMILL編集長の遅野井さんのお話がとても興味深かった。
その後1940年代から政府主導で「デザイン」に力をいれていて、様々な意図のあるデザインで設計された建造物や教育制度が存在する。
- Kontrapunkt 全社員の意見が全プロジェクトレビューで取り入れられる北欧最大手の広告企業。
- Institut for (X) 2009年に創設された250人以上のメンバー、90のスタジオやワークショップからなるカルチャー、ビジネス、教育のプラットフォーム。
- Kaospilot カオスを意図的に生み出す仕組みを備えたビジネスデザインスクール。
このあたりの運営方針が理にかなっていて面白かった。全てに共通しているのは、人間として自立するため(組織や既存のルールから)のプログラムが備わっているところ。
意図的にカオスを作ろうとしているとか社会的に凄く高度な話だなと。
また上記については同じく登壇されていたIBMのパチさん(良い意味でもう全然IBM感がない)の体験談も面白くて詳しくはこちらにも記載されている。
このスライドはその時に投影されていたもの。
資本主義が軸の金稼ぎ中心ではない社会を求める人が増える気がする
デンマークにはHyggeがあり、基本的には誰かの事を考えながら準備された環境や時間がこれに当てはまるらしい。おそらく実際に現地に行かないと体感するのは無理だが、日本国内のシェアリングエコノミーを楽しんで、この仕組みに参画している人達と通ずるものがあるんじゃないかなと思う。
お金を稼ぎながら富裕生活レベルをあげるか、既存の環境を活かして社会インパクトを生み出す生き方をするか、
人が作ったルールの上で結果的に手段が目的にならないような、
今年はそんな将来に向けたマインドセットを作っていきたい。