Rhythm side Marinaが向かう先 (2)

船上パーティRhythm side Marinaを明日に控え、改めてイベントに遊びに来る人は最初何に対して「良さそう!おもしろそう!」と思うのか、少し考えてみた。イベントをデザインする立場の視点で。

このテーマは18歳でクラブDJ活動を始めた頃からずっと真剣に考えている。当時は早稲田の政治経済、経営学や広告/マーケティング関連の授業を全てこの課題に結びつけて聞いていた。そこに4,5年ぐらい前からソーシャルメディアが絡んできてようやく最近になってそれがなんとなく見えて来た。

やっぱり結局みんなイベントに関わっている人とその空気感に興味をもってるんじゃないかと思う。イベントを作っている人達の人間性とか考え方、価値観や感性に面白さを感じるから「じゃそのパーティ行くわ!」ってなるんだと思う。だから「でかいパーティやりたい!」とか、「金稼ぎてー!」とか薄っぺらい目的を掲げた自己満足型オーガナイザーにオレは近づきたくもない。オレが大事だと思うこの魅力は簡単な言葉なんかじゃ表現できない。

イベントをデザインする人達がそれを意識していると、当日イベント全体がグッといい感じに締まる。そんな良いパーティを作る人達、具体的には何をしているのか?もっと言うと、オレ個人的に一緒にパーティをやりたいと思う人達は何を一番優先的に考えてほしいか。

主催者側としてオレが一番大事だと思うのは、まず自分がイベントを実際誰に楽しんでもらいたいかをイメージする事だ。実際に具体的な「誰か」だ。その誰かが当日イベント会場に来てくれて、どんな服を来ていて、どんな表情でどんな人達と話しながらどんなお酒を飲んでいるかをイメージする。オレはイベント予算の計算とか全然やらない代わりにいつも事前にこればかりに時間をもの凄くかける。そこからイベントの流れとか、面白い仕掛けとかを考えて行く。

瀧本哲史 / 武器としての交渉思考に面白い事が書いてあった。大衆を集めてデモを起す人達は、雲みたいなフワッとした存在(だいたい省庁などの政府関連の組織)に対して抗議するから、メッセージの受けて側は「どうせ自分は関係ない」と思っている人の集合体でしかない。つまりデモを受ける人達は無視して何も動かなければ自分個人に害はない。強いて言えば勤務中に外がデモ抗議でうるさいぐらい。デモを起す人達はそれでは意味がないので、そうではなくて自分達の要望を通すために適したポストの人間、例えば市議会議員でも捕まえて交渉したほうが良いと。

イベントを作るのだってデモ抗議を起すのと変わらないとオレは思う。パーティーだってある人達に何かしらのメッセージを伝えようとするはずで、それを実現させるにはフワッとした「お客さん」を対象にしているのではセンスがない。自分がメッセージを伝えたい特定の人に対してのアプローチを考えないと価値が低いイベントになってしまう。別に招待したお客さん全員一人一人について考えなくてもいいと思う。スポーツでイメトレするのとか、これと似てるのかな。

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