妄想に自信がある人はそれをシェアしまくろう

4年前まで累計5000億円を運用してきたファンドマネジャーだった藤原敬之氏は、今は「波多野聖」のペンネームで活躍する小説家。彼の言葉がしっくりきた。結論から言うと、彼が言うには日本人は理想の世界を実現しようとしないので、将来設計がうまくできないと。

株価にフェアバリューは存在しない(藤原敬之)

一神教の世界観を持つ欧米人は、「神の世界」と「自分たちの世界」という、明確に分かれた2つの世界を子どものころから教え込まれています。ですから、現在から切り離された理想の将来を自然に想定することができます。

一方、日本人は「いま」に価値を置くので、どうしても手触りのあるお金に弱いんです。長期の資産形成に向かない毎月分配型の投資信託が人気なのはその証拠でしょう。

 

だから妄想が好きな人は二次元とか論理だけのバーチャル世界で完結して満足して終わるのではなく、それをリアル世界に持って来ようとするべきだとオレは思う。

ちょっと現実的なところで見てみると、日本企業が短期的な利益を求める体質になっているのは、そういう文化が背景にある気がする。若手育成プログラムでは既存のプロセスを反復実行させて場数を増やし、経験値を積み重ねる事が大事だという考え方がベースにある。藤原さんの言う「いま」に価値を置いているからなのかもしれない。むしろ「いままで」なのかな。その反面、効率良く未来に向かうためのツールや人を探す事の優先順位が高くならない。トランザクティブ・メモリーを有効活用しようとか、社内データベースを構築してCRMとSFAでどうこう、みたいな「いま」をどうするかという話から「未来」へと繋がるロードマップが議題に上がらない。今の会社なんかは正にそうで試行錯誤議論がかわされている真っ最中だ。

だからキモいとか頭おかしいとか言われるぐらい妄想を全力で組み立て、それに共感して形にしようとしてくれる人をみつけるべきだと思う。「いま」の「自分の周辺」だけにばっか固執しないで。

今11月23日に計画しているイベントがあって、それは今までにないオレの妄想を具現化できるか実験してみる遊び場になりそう。

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